小麦の中にあるタンパク質(別吊グルテン)の事です。
小麦粉に食塩(にがり)と水を加え、よく練ります。しばらくねかした後、何度も水洗いします。最後に残った物がグルテン(小麦タンパク)です。何度も水洗いした時に出る白い水を樽に溜めておくと下の方に白い物が溜まります。これが澱粉でのりになります。
麸は中国から伝わり大切なタンパク源でした。江戸時代の中期頃まではグルテンそのものを煮たり、揚げたりして使っていましたが、江戸時代の後期にグルテンに小麦粉、米粉、餅粉等を加えて調理する事が考えられ、いろいろな麸が作られました。それまではいろいろな麸などは存在せず「麸」一文字でした。
江戸の後期、加賀藩主、前田家の調理人、舟木伝内が(「ちから草《の中で)グルテンにいろいろな素材(小麦粉、米粉、餅粉)等を加えて作る煮崩れしない麸を完成し、加賀麸として地位を作りあげます。